Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
櫻井 真治; 朝倉 伸幸; 細金 延幸; 伊丹 潔; 嶋田 道也; 内藤 磨
Journal of Nuclear Materials, 266-269, p.1191 - 1196, 1999/03
被引用回数:7 パーセンタイル:49.7(Materials Science, Multidisciplinary)JT-60UではW型排気式ダイバータへの改造時に外側ダイバータ部のX点近傍のプラズマを測定するために、高速往復可動静電プローブ装置を設置した。プローブ先端部には上流(主プラズマ)側、下流(ダイバータ板)側、それぞれの電子温度、密度、イオン飽和電流を測定するダブルプローブと、浮遊電位測定用電極が設けられ、マッハプローブとしてプラズマ流速測定も可能である。OH加熱及び低パワーNB加熱放電において、主プラズマの密度、配位、安全係数等に対するダイバータプラズマの依存性を調べた。低密度では赤道面付近のSOLと一致するが、MARFE発生密度の6割以上で、セパラトリクス近傍に、主プラズマ平均密度を大きく超える急峻な密度ピークが現れ、電子温度も低下し始める。密度、温度から求めた電子圧力も赤道面付近より増大し、特にプラズマ流速は密度ピークの流域でイオン音速近くまで急増している。
杉原 正芳; Federici, G.*; C.Grisolia*; P.Ghendrih*; J.T.Hogan*; G.Janeschitz*; G.Pacher*; D.E.Post*
Journal of Nuclear Materials, 266-269, p.691 - 696, 1999/00
被引用回数:9 パーセンタイル:57.23(Materials Science, Multidisciplinary)トカマクにおけるプラズマ粒子の壁やダイバータ板による吸着・脱離作用を記述するシミュレーションコードを開発した。プラズマ密度分布を中性粒子分布の解析解を用いた一次元輸送コードにより計算し、これより壁の各部への粒子束を求める。壁からは壁材に応じたモデルに従って脱離粒子束が与えられる。これらを組合せて計算することによりプラズマ密度と壁中の粒子の時間発展を求める。Tore SupraとJT-60の過渡応答実験によりモデル検証を行った。さらにそれを用いてITERにおけるリミターダイバータ遷移時の過渡密度応答を検討し粒子補給に対する設計仕様を与えた。
柴田 猛順; 大河 干弘*
Journal of Nuclear Materials, 266-269, p.906 - 910, 1999/00
被引用回数:4 パーセンタイル:34.81(Materials Science, Multidisciplinary)ダイバータの内側のチャンネルと外側チャンネルの間で、粒子束及び熱流束に非対称性が存在し、この非対称性が磁場を反転させると反転することが多くのトカマク実験において観測されている。ダイバータ板に入射するイオンは、磁場の極性に応じたヘリシティを持つ、ヘリカルな軌道を呈する。そのためイオンがダイバータ板に入射する際には、ポロイダル方向の傾きを持っているため、反射粒子もポロイダル方向の速度を持ち、そのため粒子束の内外非対称性が生じることが考えられる。簡単な粒子モデル計算を行い、この効果が顕著であることを確認した。
小川 宏明; 三浦 幸俊; 福本 直之*; 長谷川 浩一; 川島 寿人; 前野 勝樹; 永田 正義*; 仙石 盛夫; 柴田 孝俊; 河西 敏; et al.
Journal of Nuclear Materials, 266-269, p.623 - 628, 1999/00
被引用回数:12 パーセンタイル:66.1(Materials Science, Multidisciplinary)本講演では、JFT-2Mのバッフル板付ダイバータプラズマの特性、ダイバータ板へバイアス電圧を印加した効果及びコンパクトトロイド入射による燃料注入法について発表する。JFT-2Mの閉ダイバータでは、OH加熱時には平均電子密度が2-2.510mからデタッチメントが始まるが、完全デタッチメントには至っていない。またバイアス電圧印加により粒子フローを制御し、バッフル効果及びダイバータ特性を著しく向上させることが明らかとなった。さらに新しい燃料供給法としてコンパクトトロイド入射装置を据付け、11月より実験を開始した。初期的な結果ではOHプラズマへの入射で一周電圧、放射損失の低下及び蓄積エネルギーの速い増加などの良好な入射特性が得られた。
東島 智; 久保 博孝; 杉江 達夫; 清水 勝宏; 逆井 章; 朝倉 伸幸; 櫻井 真治; 細金 延幸; 木島 滋; 玉井 広史; et al.
Journal of Nuclear Materials, 266-269, p.1078 - 1083, 1999/00
被引用回数:7 パーセンタイル:49.7(Materials Science, Multidisciplinary)JT-60Uでは、ダイバータを「開型」から「ドーム付傾斜ターゲット方式のW型」へと改造した。この改造で特徴的な構造物の一つであるダイバータドームの目的は、プライベート領域から化学スパッタリングで発生した炭化水素(メタン等)がX点付近に容易に到達するのを妨げ、不純物の主プラズマへ混入を抑制することである。改造後の実験において、この目的のとおり、X点付近の炭化水素が減少しているとの初期的な結果を得ており、現在計算コードを使用して詳細な解析を行っている。また改造後には、内側プライベート領域からのダイバータ排気が可能となった。主プラズマからのガスパフとダイバータ排気を同時に行う(パフ&排気)と、周辺プラズマ(SOL)にイオン流が生じ、ダイバータ部で発生した不純物の遮蔽が可能であろうと推測される。初期的な実験結果では、上記の効果が示唆された。しかし、すべての実験データでこの効果が見られる訳ではなく、現在再検討中である。今回の発表では、炭素不純物に関してダイバータ改造前後を比較しながら、ダイバータドームによる炭化水素抑制の効果、パフ&排気による炭素不純物遮蔽の効果について講演する。
玉井 広史; 竹永 秀信; 朝倉 伸幸; 東島 智; 細金 延幸; 伊丹 潔; 木島 滋; 久保 博孝; 逆井 章; 櫻井 真治; et al.
Journal of Nuclear Materials, 266-269, p.1219 - 1223, 1999/00
被引用回数:8 パーセンタイル:53.62(Materials Science, Multidisciplinary)ITERで必要とされる、低温高密度ダイバータプラズマと高性能コアプラズマ閉じ込めを同時に実現する制御手法の確立は急務の課題である。JT-60Uでは、ITERと同じ傾斜ダイバータ構造に改造後、その形状や排気による低温高密度ダイバータプラズマの最適化を進めてきた。また、最適化で得られた知見をもとに、ダイバータ領域と主プラズマ領域の複合制御を試みた。これは、主プラズマ密度とダイバータ中性粒子圧力とをそれぞれ別々のガスパフによって制御しようとするものである。このときの制御性の良否は両パラメータの組合せに依存し、高密度あるいは高リサイクリングになるほど制御が困難となった。これは相互のガスパフからの寄与増大によってもたらされるが、X点位置を低くしたり、排気効果を高めたりして両領域間の中性粒子遮蔽を高めると改善された。
伊丹 潔; 細金 延幸; 木島 滋; 櫻井 真治; 朝倉 伸幸; 東島 智; 逆井 章; 玉井 広史; 嶋田 道也
Journal of Nuclear Materials, 266-269, p.1097 - 1102, 1999/00
被引用回数:14 パーセンタイル:70.54(Materials Science, Multidisciplinary)ITERをはじめとした大型核融合プラズマ装置において、高いダイバータ熱流束密度条件下で放射冷却ダイバータプラズマを生成するためには不純物ガスの注入が必須であると、考えられている。JT-60Uに新たに設置されたW型ポンプダイバータを用いた実験において、注入不純物であるネオンが効果的に排気制御できることが実証された。従来までのダイバータ実験では、注入不純物を排気してしまうと放射冷却ダイバータを維持できなかったが、JT-60Uにおいては、炭素不純物によるMARFEを維持しながらネオンを排気することに成功した。ELMy H-modeプラズマにおいて最大NB加熱パワー25MWで実験が行われた。
逆井 章; 竹永 秀信; 細金 延幸; 櫻井 真治; 秋野 昇; 久保 博孝; 東島 智; 玉井 広史; 朝倉 伸幸; 伊丹 潔; et al.
Journal of Nuclear Materials, 266-269, p.312 - 317, 1999/00
被引用回数:18 パーセンタイル:77.26(Materials Science, Multidisciplinary)ITER等の将来のトカマク型核融合炉では、D-T反応で生じるヘリウム灰の制御及び連続的な排出が重要な課題となる。JT-60Uでは、ポンプ付きのW型ダイバータに改造し、排気用クライオポンプをアルゴンフロスト化して、ヘリウム排気実験をできるようにした。ELMy Hモードプラズマ中に6秒間のヘリウムビーム入射を行い、ヘリウムの排気性能及び輸送について調べた。その結果、ヘリウムビーム入射開始後1.2sで粒子補給と排気がバランスして、ヘリウム濃度4%の状態を定常的に維持するのに成功した。排気性能の目安となるヘリウムの残留時間/エネルギー閉じ込め時間の比は4となり、ITERで要求されている比10を大きく下回る良好な排気性能が得られた。また、ヘリウム濃縮係数は1.1が得られ、ITERで要求されている0.2を大きく上回り、ITERの設計を大きく支持する結果が得られた。
朝倉 伸幸; 細金 延幸; 伊丹 潔; 逆井 章; 櫻井 真治; 嶋田 道也; 久保 博孝; 東島 智; 清水 勝宏; 竹永 秀信; et al.
Journal of Nuclear Materials, 266-269, p.182 - 188, 1999/00
被引用回数:66 パーセンタイル:96.68(Materials Science, Multidisciplinary)JT-60Uにおけるオープン型ダイバータからW型ダイバータへの形状変化によるデタッチメントの発生とエネルギー閉じ込め特性への効果について調べた。(1)ダイバータ・デタッチメント時のプラズマ測定を精度よく行い、同じ主プラズマ密度でも、ダイバータで密度が増加し、温度から5eV程度まで低下することを観測した。(2)周辺部でのプラズマ流の方向について大型トカマクでは初めて測定した。放射損失分布の内外非対称性か、プラズマ流の方向に関係することを明らかにした。(3)ダイバータ部での粒子リサイクリングはW型が大きく、主プラズマ周辺部の粒子リサイクリングは、1/2程度に低下していることを観測した。ダイバータ部からの粒子の逆流を低減できた。(4)密度増加に伴いELMy Hモードの閉じこめ改善度は依然と同様低下する。W型改造により周辺部での中性粒子密度を1/2~1/3に低下できたが、閉じこめ改善効果は少ない。今後、ダイバータ部からの逆流やバッフル部からの粒子源を減少させることが必要である。
神保 龍太郎*; 中村 和幸; Bandourko, V.*; 大楽 正幸; 奥村 義和; 秋場 真人
Journal of Nuclear Materials, 266-269, p.1103 - 1107, 1999/00
被引用回数:5 パーセンタイル:40.64(Materials Science, Multidisciplinary)次世代核融合実験炉におけるダイバータ表面の化学的スパッター状況をシミュレートする目的で、超低エネルギーイオン源(SLEIS)を用いた。200~700CにおけるBC-炭素繊維複合材料のスパッター率はSiC添加CFC材とほぼ等しく、2次元CFC材より明らかに小さいこと、化学的スパッター率は入射角度に依存しないことを明らかにした。
林 伸彦*; 滝塚 知典; 畑山 明聖*; 小笠原 正忠*
Journal of Nuclear Materials, 266-269, p.526 - 531, 1999/00
被引用回数:3 パーセンタイル:28.67(Materials Science, Multidisciplinary)トカマクダイバータにおける熱電不安定性を、ダイバータ5点モデルを用いて数値的に調べた。熱電不安定性はSOL電流によって引き起こされる熱的不安定性である。解析した結果、ダイバータプラズマの温度がある温度以下になると、ダイバータプラズマの対称な平衡は熱電不安定性により不安定になる。この時、安定な非対称平衡が存在した。SOL電流が熱電不安定性を引き起こすとともに、ダイバータ非対称性を自発的に引き起こすことを示した。非対称平衡では、SOL電流はダイバータプラズマの温度が高い側から低い側に流れ、ダイバータ板に入射する熱流速は温度の高い側の方が低い側に比べて大きい。熱流速の非対称性は、高リサイクリングで低加熱パワーの場合に大きくなる。
山内 有二*; 広畑 優子*; 日野 友明*; 正木 圭; 西堂 雅博; 安東 俊郎; D.G.Whyte*; C.Wong*
Journal of Nuclear Materials, 266-269, p.1257 - 1260, 1999/00
被引用回数:20 パーセンタイル:79.79(Materials Science, Multidisciplinary)表面の半分をBC転化した黒鉛サンプルをDIII-DのDiMESにより約15秒間(合計)重水素プラズマにさらし、そのサンプルの重水素リテンション量の2次元分布及び熱脱離特性を昇温脱離分析法(TDS)で調べた。脱離気体種はおもにHD,D,CDであり、放出される割合は黒鉛面及びBC面とも同程度であった。また脱離スペクトルのピークは黒鉛面、BC面ともに3ヶ所存在している。これらの結果は、これまでの実験結果と異なり、サンプル表面への炭素の堆積が原因と考えられる。脱離スペクトルの低温側のピークはBC面の方が大きくこれはB-D結合によるものと思われる。重水素リテンション量はプラズマ流入側(電子ドリフトサイド黒鉛面)のエッジ部が最も多かった。黒鉛面とBC面で重水素リテンション量を比較すると、それぞれ6.110D/cm,6.910D/cmとBC面がわずかに多くなっており、粒子束の大きいエッジ部を抜かした場合、さらにBC面の重水素リテンション量が多く、約1.5倍の値となった。
細金 延幸; 玉井 広史; 東島 智; 久保 博孝; 逆井 章; 竹永 秀信; 伊丹 潔; 櫻井 真治; 朝倉 伸幸; 木島 滋; et al.
Journal of Nuclear Materials, 266-269, p.296 - 301, 1999/00
被引用回数:14 パーセンタイル:70.54(Materials Science, Multidisciplinary)JT-60UのW型ダイバータの内側ダイバータからの排気に関する運転性能について報告する。プライベート領域における中性粒子に対して、ドームは内側、外側ダイバータ・チャンネルを分離するため、内側排気がうまく働いた。18MW NBI加熱によるELMyHモードでは、内側排気が効果的な運転領域はSOLパワーの約70%の放射損失が得られる範囲まで延びている。内側ダイバータ領域におけるリサイクリングに対する排気の割合は約3%と評価される。主プラズマガスパフと排気の組合せによって主プラズマ中の炭素不純物が低減されることを定性的に示すことができた。これは、SOLフローが不純物低減に効果があることを示すものと考えられる。